No.69, No.68, No.67, No.66, No.65, No.64, No.63[7件]
マーチャーシュ王と葬式に関する伝説で、より穏便 (?) な内容のもの。
ある貧しい男が死んだ。男の家族が細々とした葬式を挙げているところを見かけたマーチャーシュ王は、王妃ともども正装して男の葬式に参列した。すると人々は、王と王妃が参列するからにはさぞかし立派な人物が亡くなったのだろうと思い、一人また一人と葬列に連なった。こうして貧しく死んでいった男は、最期に多くの人にその死を惜しまれるという栄誉に与ったのだった。
これはこれでいい話なんだけど……同じ作り話なら「金を払わなければ葬式はしない」と言い放った悪徳司祭が金を払った王の命令で自分自身の葬式も挙げることになる前者のほうが、おはなしとしてのおもしろさがあると思う。
#民話
ある貧しい男が死んだ。男の家族が細々とした葬式を挙げているところを見かけたマーチャーシュ王は、王妃ともども正装して男の葬式に参列した。すると人々は、王と王妃が参列するからにはさぞかし立派な人物が亡くなったのだろうと思い、一人また一人と葬列に連なった。こうして貧しく死んでいった男は、最期に多くの人にその死を惜しまれるという栄誉に与ったのだった。
これはこれでいい話なんだけど……同じ作り話なら「金を払わなければ葬式はしない」と言い放った悪徳司祭が金を払った王の命令で自分自身の葬式も挙げることになる前者のほうが、おはなしとしてのおもしろさがあると思う。
#民話
マーチャーシュ王の世直し伝説のひとつで、好きなやつ。
ある女が道端で涙にくれていた。通りかかった王がなぜ泣いているのかと尋ねると、女は夫が死んでしまったのに金がない、司祭は金を払わないと葬式を挙げてくれないのだと答えた。そこで王はあわれな女に金を恵んでやり、この金で司祭を呼び、棺桶をふたつ買うようにと言った。女は王に感謝し、司祭が呼ばれ、こうして無事に葬式がおこなわれた。葬式が終わると、その様子を見守っていた王は居合わせた人々に命じ、欲深い司祭をもうひとつの棺桶に押し込めて葬ってしまったのだった。
これとほとんど同じ話がロージャ・シャーンドルにもあるそうで、虐げられた民衆の恨みを晴らして正義を回復する役目が、15世紀の国王と19世紀のアウトローという一見共通点のなさそうなふたりに与えられているのはおもしろい。
#民話
ある女が道端で涙にくれていた。通りかかった王がなぜ泣いているのかと尋ねると、女は夫が死んでしまったのに金がない、司祭は金を払わないと葬式を挙げてくれないのだと答えた。そこで王はあわれな女に金を恵んでやり、この金で司祭を呼び、棺桶をふたつ買うようにと言った。女は王に感謝し、司祭が呼ばれ、こうして無事に葬式がおこなわれた。葬式が終わると、その様子を見守っていた王は居合わせた人々に命じ、欲深い司祭をもうひとつの棺桶に押し込めて葬ってしまったのだった。
これとほとんど同じ話がロージャ・シャーンドルにもあるそうで、虐げられた民衆の恨みを晴らして正義を回復する役目が、15世紀の国王と19世紀のアウトローという一見共通点のなさそうなふたりに与えられているのはおもしろい。
#民話
おはなしの舞台は1857年を予定していたけど、53年にしようかな。ロージャが最終的に足を洗ってめでたしめでたしとする以上、フィクションとの転換点を奥さんが逮捕され、あちこち連れ回される以前に設定しないと後味が悪い……それに53年ころといえば、ベチャールたちの活動の頻度が低下していき、ロージャに1万ペンゲーの懸賞金がかけられるころ。裏切りや密告を警戒し、猜疑心に駆られるとともに、「こんな暮らしをやめたい」と願うロージャを描くにはいい頃合いだ。
この時期、コッシュートはロンドンにいたようだ。マジャル国内のコッシュート派がロージャとの接触を試みたという話もあるそうだから、活用しようと思う。
この時期、コッシュートはロンドンにいたようだ。マジャル国内のコッシュート派がロージャとの接触を試みたという話もあるそうだから、活用しようと思う。
(わたしは定期的に鴉の王の話題を吐き出さなければ死んでしまうのだ)