No.68, No.67, No.66, No.65, No.64, No.63, No.62[7件]
マーチャーシュ王の世直し伝説のひとつで、好きなやつ。
ある女が道端で涙にくれていた。通りかかった王がなぜ泣いているのかと尋ねると、女は夫が死んでしまったのに金がない、司祭は金を払わないと葬式を挙げてくれないのだと答えた。そこで王はあわれな女に金を恵んでやり、この金で司祭を呼び、棺桶をふたつ買うようにと言った。女は王に感謝し、司祭が呼ばれ、こうして無事に葬式がおこなわれた。葬式が終わると、その様子を見守っていた王は居合わせた人々に命じ、欲深い司祭をもうひとつの棺桶に押し込めて葬ってしまったのだった。
これとほとんど同じ話がロージャ・シャーンドルにもあるそうで、虐げられた民衆の恨みを晴らして正義を回復する役目が、15世紀の国王と19世紀のアウトローという一見共通点のなさそうなふたりに与えられているのはおもしろい。
#民話
ある女が道端で涙にくれていた。通りかかった王がなぜ泣いているのかと尋ねると、女は夫が死んでしまったのに金がない、司祭は金を払わないと葬式を挙げてくれないのだと答えた。そこで王はあわれな女に金を恵んでやり、この金で司祭を呼び、棺桶をふたつ買うようにと言った。女は王に感謝し、司祭が呼ばれ、こうして無事に葬式がおこなわれた。葬式が終わると、その様子を見守っていた王は居合わせた人々に命じ、欲深い司祭をもうひとつの棺桶に押し込めて葬ってしまったのだった。
これとほとんど同じ話がロージャ・シャーンドルにもあるそうで、虐げられた民衆の恨みを晴らして正義を回復する役目が、15世紀の国王と19世紀のアウトローという一見共通点のなさそうなふたりに与えられているのはおもしろい。
#民話
おはなしの舞台は1857年を予定していたけど、53年にしようかな。ロージャが最終的に足を洗ってめでたしめでたしとする以上、フィクションとの転換点を奥さんが逮捕され、あちこち連れ回される以前に設定しないと後味が悪い……それに53年ころといえば、ベチャールたちの活動の頻度が低下していき、ロージャに1万ペンゲーの懸賞金がかけられるころ。裏切りや密告を警戒し、猜疑心に駆られるとともに、「こんな暮らしをやめたい」と願うロージャを描くにはいい頃合いだ。
この時期、コッシュートはロンドンにいたようだ。マジャル国内のコッシュート派がロージャとの接触を試みたという話もあるそうだから、活用しようと思う。
この時期、コッシュートはロンドンにいたようだ。マジャル国内のコッシュート派がロージャとの接触を試みたという話もあるそうだから、活用しようと思う。
ダイ大20話まで観た。
ヒュンケルに対するレオナの裁決に、マトリフが「パプニカも持ち直すかもな」と呟くシーン。かつてマトリフが王宮の重臣たちにうんざりして隠遁したことを思えば、とても希望に満ちたシーンだ。
ダイ大の根底には「力ある者は恐れられ、迫害される」というのがあって、そのことがダイにあのせりふを言わせてしまうことになるけれど、少なくともダイの周辺の人物たちはそうではない未来を築いていける人々として描かれているよな。いわば若い世代であるアバンの使徒だけでなく、脇役キャラにも種族の垣根を越えた友情や敬意がたくさんある。クロコダインとバダックさんはもちろん、クロコダインがアキームを「死なせたくない」と感じるのもそうだし、ポップ父とロンもそうだ。ブラスじいちゃんとロモスの兵士たちが和やかにチェスを指しているシーンなんかもね……。現実では絵空事でも、ダイ大の世界では「過去には対立や断絶もあったけど、ダイが守った世界においては人々も魔物も協力しあって平和を作っていく」という解釈がしたい。畳む
#ダイの大冒険
ヒュンケルに対するレオナの裁決に、マトリフが「パプニカも持ち直すかもな」と呟くシーン。かつてマトリフが王宮の重臣たちにうんざりして隠遁したことを思えば、とても希望に満ちたシーンだ。
ダイ大の根底には「力ある者は恐れられ、迫害される」というのがあって、そのことがダイにあのせりふを言わせてしまうことになるけれど、少なくともダイの周辺の人物たちはそうではない未来を築いていける人々として描かれているよな。いわば若い世代であるアバンの使徒だけでなく、脇役キャラにも種族の垣根を越えた友情や敬意がたくさんある。クロコダインとバダックさんはもちろん、クロコダインがアキームを「死なせたくない」と感じるのもそうだし、ポップ父とロンもそうだ。ブラスじいちゃんとロモスの兵士たちが和やかにチェスを指しているシーンなんかもね……。現実では絵空事でも、ダイ大の世界では「過去には対立や断絶もあったけど、ダイが守った世界においては人々も魔物も協力しあって平和を作っていく」という解釈がしたい。畳む
#ダイの大冒険
ある貧しい男が死んだ。男の家族が細々とした葬式を挙げているところを見かけたマーチャーシュ王は、王妃ともども正装して男の葬式に参列した。すると人々は、王と王妃が参列するからにはさぞかし立派な人物が亡くなったのだろうと思い、一人また一人と葬列に連なった。こうして貧しく死んでいった男は、最期に多くの人にその死を惜しまれるという栄誉に与ったのだった。
これはこれでいい話なんだけど……同じ作り話なら「金を払わなければ葬式はしない」と言い放った悪徳司祭が金を払った王の命令で自分自身の葬式も挙げることになる前者のほうが、おはなしとしてのおもしろさがあると思う。
#民話